腹式呼吸、腹圧呼吸、IAP呼吸法、、歌う時の呼吸法徹底解説!

皆さんこんにちは。
ボイトレマンことJapan Vocal School代表トレーナーです。

今回は、ボイトレをやるうえで常識となっている腹式呼吸などの呼吸法について徹底解説していきます!

動画で学びたい方はこちら↓

1. 腹式呼吸の真実

今回はボイトレの中でも一番有名なトレーニング法ともいえる、腹式呼吸の真実について書いていきます。

今までにボイトレを習ったことがある人であれば、ほとんどの確率でこのような会話をしたことがあるのではないでしょうか?

「先生~ 高い声を出せるようになりたいです」
「それではまず、支えとなる腹式呼吸を練習していこう!」

「先生~ もっと大きな声でうたえるようになりたいです」
「それではまず、もっと強く息を吐けるように腹式呼吸を練習していこう!」

「先生~ もっと声を長く伸ばせるようになりたいです」
「それではまず、吐く息の量をコントロールできるように腹式呼吸を練習していこう!」

このように とにかくまずは腹式呼吸をマスターすることが歌う上で大切だと教えるトレーナーがほとんどです。

しかし、今まで頑張って腹式呼吸を練習してきた人には衝撃の事実かもしれませんが、、、
残念ながら腹式呼吸というのは、間違って広まってしまったトレーニング法なのです。

むしろ未熟な喉に向かって腹式呼吸により必要以上に強い息をあてると、喉の柔軟性を奪ってしまったり、最悪喉を傷めてしまう可能性すらあります。

特にこのような悩みを持っている人は要注意。

  • 大きな声じゃないと高い声が出せない 
  • 声がすぐに枯れてしまう 
  • 高音がフラット気味になってしまう 
  • 声量はあるように聞こえるが表現力に欠ける

これらの症状がある人は必要以上に強い息を使っている可能性が高いです。。。

ではなぜこのような腹式呼吸が広まってしまったのでしょうか?

そもそも腹式呼吸というのは1855年に提唱されたトレーニング法であり、見た目のわかりやすさ、そして強い息を吐くことにより無理矢理にではあるが一時的に大きい声が出たり高い声が出たりすることから、本来時間のかかるボイストレーニングをなんとか短縮することができないか?と考える人達の間で一気に広まってしまったものなのです。

しかし、この大きい声が出たり高い声が出たりするのはあくまで一時的な現象であり、長期的に見ると未熟な喉に強い息をあて続けるのは非常に危険な行為です。

このような新しい常識を受け入れるのに抵抗があるかもしれませんが、それまでの常識であったトレーニング法が実は間違っていた、という話は他の分野でも実はよくあることなのです。

例えば、、、

ピアノのハイフィンガー奏法といってとにかく指を高く上げてから振り下ろしなさいというトレーニング法が長い間主流になっていました。しかし現在ではその奏法では音色も硬くなり、手を痛めてしまう可能性が指摘されそのような指導をする先生はかなり減ってきています。

また、スポーツの分野で有名な話では、ウサギ跳びという足腰を鍛えるためのトレーニング法が流行った時もありましたが、これは意味がないうえに膝を痛める危険性を指摘され今ではウサギ跳びをやるような人はいなくなりました。

これと同じように歌の分野でも、腹式呼吸は役には立たないということを、まずは沢山のボイストレーナーやボイトレをしている人に知っていただきたいです。

では一体どのような呼吸法を習得すればよいのでしょうか。

2. 様々な呼吸法

ボイトレを真剣に勉強している人であれば、このような呼吸法を聞いたことはないでしょうか?

「普通の腹式呼吸は息を吸った時にお腹が膨らんで、吐いた時にへこんでいきますが、それはもう古い!息を吸った時に膨らんだお腹をへこまないようにキープしながら息を吐いていくのが正しい呼吸法だよ~」 と。

これは、横隔膜呼吸腹圧呼吸などと名前が付けられ、推奨しているトレーナーもいます。

しかし、実はこれ、スタンフォード大学でスポーツ選手の疲労回復のために提唱されたIAP呼吸法と呼ばれるものであり、決して歌のための呼吸法ではないのです。

あとは例えば、
「へその下の丹田を意識して息を吸ってーゆっくり吐いて―」
などと言われたことはないでしょうか?

丹田というのは東洋思想の中で、瞑想や精神状態をコントロールする時に使われる言葉です。
これも決して声のために用いられるようなものではありません。

他にも、
・みぞおちを押して吐くときに押し返す、ドッグブレスと呼ばれるトレーニング
・ストローを使ったトレーニング
・ペットボトルを使ったトレーニング
などもはっきり言って歌には役に立たないと言ってよいでしょう。

それではそろそろ結論を伝えましょう。
 歌を歌う時の正しい呼吸法。それは、、、

何も意識しなくてよいのです!!!

答えはシンプル。歌を歌うために鍛えるべきなのは呼吸ではなく喉!喉!喉!

喉が鍛えられバランスが整えば呼吸は意識せずとも出したい声に必要最低限の量を送ってくれるようになります。

実はそのことを証明してくれている歌手がいます。
それはあの、今や伝説の歌手、美空ひばりです。

3、呼吸の真実は美空ひばりが教えてくれていた

美空ひばりさんは間質性肺炎という病気で亡くなってしまったのですが、この病気は肺が線維化し肺活量が低下、空気の交換速度も遅くなってしまう病気です。

亡くなる半年ほど前の歌う姿がYouTube上にいくつか残されているので、是非聞いてみてください。

既にこの頃には間質性肺炎の症状が出始め、立っているだけで限界だった美空ひばりさんは歌い終える度に椅子に腰掛け息を整えていた、と言われています。

もし本当に呼吸が歌うために重要なのであれば、この時には高い声も出ず、声量も出ず、声を伸ばすなんて無理であったはずですし、健康体で肺活量も正常な人達のほうがこの時の美空ひばりさんよりも自由に歌を歌えるはずです。

ですが、実際にこの時の歌を聞いてみてほしい! 

…………めちゃくちゃうまいよね?(笑)

ではなぜ肺の病気に苦しみながらもこのような素晴らしい歌が歌えるのか。

それは先ほども言ったように喉の筋肉のバランスが整っているからなのです!!!

これは、

今まで頑張って色々な呼吸法をトレーニングしてきた人達にとっては無駄な時間を過ごしてしまったー!!

という人には悲報かもしれませんが、
逆に言うと色々な呼吸法を試しても思うような結果が出せてなかった人にとっては、トレーニングの方法が間違っていただけで、正しいトレーニングをすればもっと自由に歌えるようになるという朗報でもあります。

実際、Japan Vocal Schoolのレッスンでは呼吸トレーニングは一切やっていませんが、
喉の筋肉を鍛えることで生徒さん達の音域、声量、ロングトーンの長さ、これら全てを伸ばすことが出来ているというのは、このことの証明になっていると言ってよいでしょう。

本当の意味で歌が上手くなる方法としては、呼吸ではなく喉の筋肉を鍛えバランスを整えていくというのが重要なので正しい知識を身につけ喉を自由にしていきましょう!

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